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ついつい飲み過ぎてしまうお酒との上手な付き合い方

  • 2019.10.23.

  • 2020.4.6

 

 

季節柄、アルコールを飲む機会が増える時期。悪酔いや二日酔いを防ぎつつ、お酒と上手につき合うにはどうすれば?
楽しんだのはいいけれど翌日に疲労感を残すことになったり、睡眠の質がぐんと落ちてしまった。
そんな残念な結果にならないよう、頭に入れておきたいポイントをご紹介。

まずはおさらい。アルコールが引き起こす主な【健康被害】とは?

非常に多岐にわたっており、全身の健康に大きく影響することがわかっています。

・アルコール中毒(急性・慢性)、アルコール依存症
・アルコール性肝障害(脂肪肝から始まり、肝炎、さらには肝硬変になるリスクも)

・がん(肝臓がんの他、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、大腸がん、乳がんと計7種のがんのリスクが高まるといわれている)
・すい炎(急性・慢性)
・アルコール性心筋症
・多発性単神経炎(からだの別の部位にある異なる末梢神経が同時に機能不全に陥る病気)
・大脳のびまん性萎縮
・転倒などによる外傷

 

 

他にもこんなにある! アルコールの過剰摂取によるからだへのデメリット

アルコール自体のカロリーが高い&おつまみで【太る】

 

食べ物の代謝に重要な役割を果たしている肝臓はお酒を飲んでいるとき、アルコールの代謝を優先。食べ物の処理にまで手が回りません。そんな中、おつまみから摂取した高いカロリーが追い討ちをかけ、太る原因に。

 

ビタミンB1が失われ、より太りやすくなったり、【疲れが取れなくなる】

 

お酒を大量に飲めば飲むほど、体内から大量のビタミンB1(チアミン)が失われるというのはよく知られた事実。ビタミンB1は健康を維持するために欠かせない栄養素で、不足することで糖質の代謝が停滞して肥満につながるだけでなく、筋肉や脳の疲労回復を妨げることにも。
また、運動をした後に飲むお酒はおいしいですが、アルコール摂取によって肝臓本来の働きが妨げられ、筋肉の合成が阻害されるという説も。

 

 

ビタミンB1以外の【ビタミンやミネラルも奪われる】

 

アルコールの処理や排泄で、からだはビタミンAやビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、マグネシウム、亜鉛、カリウムなども消耗。

 

体内から水分が失われ、【むくみ】などの原因に

 

アルコールの利尿作用で水分だけでなく必要な塩分なども排出。体内のミネラルバランスが崩れると、むくんだり、足がつったりすることも。

 

【睡眠の質】も侮れない

 

深酒をして眠りにつくと、アルコールを分解するためからだが活動状態になり、深いノンレム睡眠やレム睡眠が十分に得られず、睡眠の質が低下。長時間眠っても寝た気がしない。
また、利尿作用によっても途中で目が覚めやすくなり、睡眠の質が悪くなります。こうした浅い眠りが続くと、脳やからだをしっかり休めることができず、朝起きてもだるさや疲れが残った状態に。お酒は眠りにつく3時間前までに、食事と一緒に楽しむことが推奨されています。
さらに、飲み過ぎは【免疫力の低下】を促す生活習慣のひとつと考えられています。

二日酔い、悪酔いを防ぐために意識したいことあれこれ

空きっ腹で飲むのはNG! 最初に【油もの】を食べよう

空きっ腹がよくないのは、アルコールの血中濃度を急激にアップさせるため。アルコールは体内に入ると胃と小腸から吸収され、約90%が肝臓で代謝されるといわれますが、胃の中が空っぽだと、アルコールがすぐに小腸に送られ、吸収されてアルコール血中濃度が上昇してしまいます。

 

悪酔いを防ぐには、【胃でのアルコール滞留時間を長くし、小腸へ送る時間を遅くする】のがポイント。飲む前にチーズや唐揚げ、マヨネーズを使ったポテトサラダなど、【脂肪分の多い食材】を取ると◎。油ものは胃での滞留時間がお米などよりも長いそうです。ちなみに、牛乳も脂肪分を含んでおり、胃腸の粘膜を保護する効果があるためお酒の前に飲むのはGOOD。

 

 

飲む前に酢の物など、【お酢】を摂るのも◎

 

酢には肝臓の機能を高める働きがあるため、飲む前に酢を口にすると悪酔いしにくいといわれます。

 

酔い始める前から、しっかり水分を摂取

アルコールの利尿作用で尿量が増え、脱水症状に陥りやすくなるため、飲んだ後からではなく、飲んでいる最中でもできるだけ水分を一緒に摂るようにしましょう。

 

酔ってきたら【肝臓の代謝を助ける成分】の摂取を心掛ける

 

お酒を飲んで既に上昇してしまったアルコール血中濃度はすぐには下がらないけれど、肝臓での代謝を助ける成分は摂取した方がベター。タウリン(イカやタコ、牡蠣、アサリなどに多く含まれる)やL-システイン(ひまわりの種や大豆などに含まれる)、セサミン(ゴマなどに含まれる)といった成分の入った食材を意識的に摂りたいもの。

 

飲んだ後は、スポーツドリンクなどの【イオン(電解質)が含まれる飲料】を飲む

 

電解質が含まれる飲料はナトリウム(塩分)やカリウムなどの主要なイオンを含んでおり、水分を体内にとどめることができます。

 

 

【睡眠】も大切!

 

睡眠は、アルコールの代謝産物であり、発がん性物質のひとつ「アセトアルデヒド」の分解に貢献。
また、からだを休めることで疲れた内臓の回復もスムーズに。寝る前のお酒はできるだけ避け、飲む場合は意識的に量をコントロールしましょう。

それでも二日酔いになってしまったら……

水分やビタミンC、糖分などを摂り、安静にする

 

体内に吸収されやすいスポーツドリンクなどを飲んで、たっぷり水分を補給する他、アセトアルデヒドの分解に役立つ糖分やビタミンCを摂る、胃腸が荒れて胃痛や吐き気がある場合は、胃腸薬を飲むなどの対処を。二日酔いではとにかく時間が解決してくれるのを待つのが基本。代謝に必要な血液を肝臓に集めておくためにも、できるだけ安静にしましょう。運動やお風呂は逆効果だそう。

 

 

飲酒の機会が多い人は日頃からこんなことも意識しよう

食事やサプリメントで、ビタミン・ミネラルをしっかり補う

 

アルコール摂取により失われがちな微量栄養素である各種ビタミン・ミネラルを日頃から積極的に摂り、肝臓の働きを高めておくことが大切。特にビタミンB1は日本人が慢性的に不足しがちといわれているため、積極的に摂りたいもの。多く含まれている食材は、豚肉や大豆、穀類のはい芽(米ならヌカの部分)、レバーなど。

また、ビタミンB1が不足すると、糖質がうまくエネルギーにならないため、疲れやすい、だるい、食欲がなくなるなどの症状を引き起こしたり、ダイエットの効率が低下。さらに不足すると脚気になってしまうことも。

 

 

オルニチンも摂ろう

 

しじみに多く含まれるアミノ酸の1種であるオルニチンも、肝臓の働きを助け、疲労回復に役立つ成分として有名。日頃からしじみの味噌汁をよく飲むなどしてたっぷり摂るとよいでしょう。

 

 

アルコールの代謝能力には個人差がありますが、お酒に強い中年男性が350mlの缶ビールを1本飲んだ場合でも、アルコールが体内から完全に抜けるまでには約2~3時間かかるといわれています。
また、全体の傾向として、お酒に強い(お酒で顔が赤くなりにくい)けれど翌日もお酒が残りやすいという人では、アルコール依存症の割合が他のタイプの人よりも多いことが研究でわかっています。
お酒が大好きな方も飲むときは自分の適量にとどめ、二日酔いや悪酔いを未然に防ぐようにしましょう。

 

アルコールは確かに緊張をとりリラックスさせ、ストレス発散に役立つ人も多い。ただ、睡眠で疲れはとれるが、アルコールでは疲れはとれず、逆に疲れを引き起こす事が多いです。大事な仕事の前にはこのことを自問自答するようにすれば、良質の睡眠もとれ、仕事もうまくいき事が多いとおもわれます。

 

(Writer: 大津礼保奈)

 

nishio sensei

監修 西野 精治

医学博士/米国スタンフォード大学医学部精神科教授/スタンフォード睡眠・生体リズム研究所所長/日本睡眠学会睡眠医療認定医/一般社団法人良質睡眠研究機構(iSSS)代表理事/Jornal Sleep編集委員/著書:「スタンフォード式最高の睡眠」など多数

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