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GABAが寝つきを良くする?快眠へ導く驚きの効果

西多 昌規

早稲田大学スポーツ科学学術院・准教授

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東京医科歯科大学助教、自治医科大学講師などを経て、2017年より早稲田大学スポーツ科学学術院・准教授。ハーバード大学医学部、スタンフォード大学医学部にて留学研究歴がある。専門は睡眠医科学、身体運動とメンタルヘルス、アスリートのメンタルケアなど。

「GABA含有チョコレート」や「GABA含有のグミ」などGABAという字を見る機会って増えましたよね。

しかし、GABAと言われてもピンと来ない方も多いはず。ストレスが解消されたり、寝つきが良くなったりと漠然とは分かっているつもりでも、はっきりとは説明できないもの。

確かに見慣れない言葉なので分からないことだらけですよね。

今回は、そんなGABAについて解説していきます。寝つきを本当に良くするのか、GABAと睡眠の関係についても見ていきますよ!

この記事を読めば、GABAを上手く利用することができるでしょう!

1.GABAって聞くけどどんなもの?

まずはGABAが一体何なのか、どんな効果があるのかについて解説していきます。

GABAは1950年頃に哺乳動物の脳から発見された成分です。

今までに医療用医薬品などにも使われてきており、研究がどんどん進められてきました。

人間の体においては必要不可欠な存在であるということも今では分かっています。なんだか興味深いですね。

もう少し詳しくGABAについて見てみることにしましょう。

1-1.GABAは発芽玄米や味噌に含まれるアミノ酸の一種

GABAはアミノ酸の一種であり、リラックス効果があるとされています。GABAとは呼ばれていますが、正式的にはγ(ガンマ)-アミノ酪酸(Gamma-Aminoburyric Acid)です。

GABAは哺乳動物の脳から発見された成分と述べましたが、もちろん人間の体内にも存在しています。

食べ物から摂取することもでき、主に発芽玄米や味噌に多く含まれているようです。

特に発芽玄米には多くのGABAが含まれており、普通の玄米や白米の数倍の含有量とされています。

最近ではチョコレートなどにも含まれている製品が登場してきて、身近なものになってきていますね。

1-2.神経の高ぶりを抑える働きがある

では、GABAには実際にどんな働きがあるのでしょうか。

GABAの主な働きはリラックス効果や血圧を下げる効果です。 ※1

ストレス解消に役立つ、寝つきを良くすると言われているのはこれらの働きのため。

睡眠薬のように強制的に眠くなるような成分は含まれていないので、安心してください。

GABAを摂ることにより、リラックスしているときに出るα波という脳波が出やすくなります。

そして、副交感神経を優位にさせていくというわけです。副交感神経は食事の後や寝る前に優位になるので、その状態を作り出すサポートをしてくれると考えると分かりやすいでしょう。

GABAは体内で十分な量が作られていますが、過度なストレスを感じると、それを解消するために大量に使われ不足しがちになります。

そのため、食事からの摂取も効果的なのです。

2.GABAには寝つきを良くする効果がある?

さて、この記事を呼んでいる皆さんが気になっている、GABAは寝つきを良くするのかという問題にお答えしましょう。

実際に効果があるのか、ないのかを知るだけで活用方法も変ってくるはずです。

睡眠とGABAの関係をしっかりと理解して、積極的に活用してみましょう。

2-1.体をリラックスさせて寝付きやすくなる

結論、GABAを摂ると寝つきは良くなります。

というのも、先述したようにGABAにはリラックス効果があるためです。

リラックスしやすく、副交感神経が優位になれば入眠もしやすいというのは想像しやすいですね。

人は強いストレスを感じ、興奮状態になると寝付きにくい状態になります。

例えば、ケンカをした後や熱いお風呂に入った後なんかは眠くならないですよね。

GABAはそういった興奮状態を抑える効果があります。興奮状態が抑えられると、寝やすい環境になるというわけです。

自分で意識的に副交感神経を優位にすることは難しいこと。上手く食事やサプリメントから摂取して不足分は補いましょう。

2-2.GABAで寝つきが改善された実験も!

GABAが寝つきに良いということは分かりましたが、実際に体験してみないと分からないという方もいるでしょう。

実はGABAストレス研究センターが行った実験でも証明がされています。GABAと睡眠の関係を調べた実験で、日中に摂取したGABAが同日夜の睡眠にどう影響を与えるのかというもの。※2

結果として以下のような効果が得られることが分かりました。

  • 通常より5~7分早く眠りにつけた
  • 睡眠の質が上がったと感じた
  • 目覚めが良くなった

この実験からも分かるように、GABAは睡眠に関係していると言えるでしょう。

被験者によると「いつもより睡眠の満足感が得られた」と感じた割合も多く、しっかりと効果を感じられたようです。

GABAは寝つきを良くするというのは、こうしたことからも言えますね。

3.寝つきを良くするGABAを効率よく摂るにはどうしたらいい?

寝つきを良くしてくれるGABAですが、どうしたら摂取できるのでしょうか。また、より効率的に摂取するにはどうしたらいいのでしょうか。

この辺についても今回は解説していきます。

最近までGABAを意識的に摂ろうと思っている方は少なかったですよね。しかし、お菓子類などにも含まれるようになり、関心を持つ方も増えてきました。

意外と手軽に摂取できるので、難しく考える必要はありませんよ!

口からGABAを摂取して、果たしてちゃんと吸収されるのかという疑問もあります。ただ、この点については、あまり心配はいりません。

GABAは血管と脳とのバリアである「血液脳関門」を通過しないので、口から摂取しても、脳には直接届きません。しかし、末梢の自律神経系において、ノルアドレナリンなど興奮系の物質を抑制し、睡眠を促すと考えられます。

3-1.最近はコンビニでもGABAが含まれている商品が!

ここ数年でコンビニやスーパーなんかにも、GABA含有の製品が並ぶようになりました。

もちろん発芽玄米や漬物などから摂ることができるのが理想的ですが、なかなか日常生活で取り入れるのは難しいですよね。

そんなときは、こういったお菓子類も、糖分に気をつけながら上手く活用しましょう。

ストレスを解消するために必要なGABAの含有量は1日あたり約30~50mgです。

より効果を感じたい、睡眠の質を高めたいという場合には約100mgが必要だと考えられています。

お菓子などは製品によって含有量が変ってくるので、成分表などを見て効果的なものを選ぶようにしましょう。

3-2.マグロなどに含まれるビタミンB₆が欠かせない

GABAは体内で生成されますが、なにもなしに生成されるわけではありません。必要な栄養素ももちろんあります。

それが「ビタミンB₆」です。ビタミンB₆はカツオやマグロなどの魚、とうがらしやニンニクなどに含まれていますね。

ビタミンB₆は体内で、たんぱく質をアミノ酸に分解する手助けをしてくれて、GABAなどの神経伝達物質の合成に働きます。

GABAがビタミンB₆の不足によって生成されないと、情緒不安定になりやすく、ストレスも溜まりやすくなってしまうのです。

意識的に摂るようにしたい栄養素ですね。

まとめ:GABAを摂って寝つきを良くしよう

GABAには寝つきを良くする効果があることが分かりましたね。

夜になかなか寝付けないという方は、リラックスをするために試してみるのもいいでしょう。

最後に今回の記事をまとめておきます。

  • GABAはアミノ酸の一種
  • GABAには寝つきを良くする効果がある
  • 体内でも生成しているが食品から摂ることもできる
  • GABAの含有量が多いのは発芽玄米や漬物など
  • 最近ではお菓子なんかにも含まれており気軽に摂取できる

GABA含入の製品はすぐに手に入れることができるようになってきました。

チョコレートやグミなど、食べやすいものが多く、おやつとしても食べることができるでしょう。

GABAを上手に摂って、寝つきを良くして睡眠の質を上げてみてくださいね。

 

【参考文献】
※1 Antihypertensive effect of gamma-amino butyric acid enriched soy products in spontaneously hypertensive rats
※2 新発見!昼間に摂取したGABAがその日の睡眠の質を改善

 

ライター = 大古琢登

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