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花粉症の症状とは?風邪やアレルギー性鼻炎との共通点や違いとは?

近年、花粉症患者が爆発的に増えており、花粉症は国民病の一つとして扱われるようになりました。

花粉症は、長期間にわたって、大量の花粉(抗原)を取り込み続けた結果、lgE抗体が体内に蓄積され続け“一定量”を超えると発症しますが、環境省の調べによると、大気汚染や食生活の変化、ストレスなどが花粉症を悪化させる要因となっています。

以前は小児では特に発症が少ないとされていましたが、近年では小児の花粉症患者の増加や花粉症患者の低年齢化が報告されています(#1)。子供がくしゃみをしていたり、鼻水を出していたりしたら、風邪なのかアレルギー性鼻炎なのか、それとも花粉症なのか迷ってしまうかもしれません。

そこで、咄嗟の判断に迷わないように、花粉症の症状や他の疾患との見分け方、花粉症の確認方法についてご紹介させていただきます。

 

風邪・インフルエンザと比較した花粉症の症状

春先にかけて、スギやヒノキの花粉症の方にはその症状が現れ始めますが、同じ時期に風邪やインフルエンザも流行り、それらの疾病にも似た症状があるため、最初判断に困ることがあるかもしれません。それぞれの原因やメカニズムを踏まえ、症状をみていきましょう。

風邪・インフルエンザ・花粉症における原因とメカニズム

風邪の原因とメカニズム

原因:

原因微生物の大半はウイルスです。ウイルスの種類としては、多くはライノウイルス(活動時期:3~5月の春と9~11月の秋)とコロナウイルスであり、他にはRSウイルス・パラインフルエンザウイルス・アデノウイルス(活動時期:12~8月の秋以外)などが知られています。

コロナウイルスには、症状の軽いヒト風邪のウイルス4種(HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1)と、症状の重い動物から感染するウイルス2種(SARS-CoV、MERS-CoV)があり、風邪の10~15%を占めています(#2)。

メカニズム:

風邪に罹っている人の咳やくしゃみなどで飛散した飛沫を通じて病原体が体内(気道)に入り粘膜に付着し増殖と侵入を行い、感染者の健康状態などにより発症することがあります。症状の進行は比較的ゆっくりです(#3)。

 

インフルエンザの原因とメカニズム

原因:

風邪と同じく、ウイルスによるものです。インフルエンザウイルスの種類としては、A・B・Cの基本の3型と新型インフルエンザがあります(#4)。

メカニズム:

風邪と同じく、咳やくしゃみなどで飛散した飛沫を介してウイルスが侵入し感染(飛沫感染)します。症状の現れ方は急激で高熱や、頭痛や関節痛といった痛みを伴うのが特徴です。

花粉症の原因とメカニズム

写真

原因:

その名称の通り、花粉症を引き起こす植物の花粉が原因です。その種類は日本では60種類程度と言われており、人により対象の花粉が異なります。約7割の人がスギ花粉症ですが、他の植物の花粉症を併発することもあります。

メカニズム:

アレルギー反応を引き起こすアレルゲン(花粉)を長期間吸い込むことで、体内に抗体が蓄積し、その量が一定量を超えた際に、アレルギー反応として症状が現れます。

 

花粉症の代表的な症状である鼻の症状

花粉症の症状は、主に鼻の症状、眼の症状、喉の症状があります。

まず最初に、花粉症患者の中での自覚症状として、最も多いと言われている鼻の症状(アレルギー性鼻炎)からご紹介していきます。※症状には個人差があります。

くしゃみ

花粉症の場合、連続して出ることが多く、一日中止まらないこともあります。一方、風邪の場合は続けて出ることがあっても、基本的には散発的に起こります。インフルエンザではあまりくしゃみは出ず、ただ咳や喉の痛みがあります。

鼻水

花粉症の場合、水のようにサラサラとして粘性が低く、色は透明で、一日中出ている状態が続きます。

風邪の場合、症状が悪化していくにつれて粘り気のある鼻水が出るようになり、色は黄色です。インフルエンザの場合、後期から酷くなることがあります。

鼻づまり

花粉症と風邪及びインフルエンザでは大きな差はありませんが、花粉症の方が症状が酷く、その症状も長引く傾向にあります。

 

眼の症状

次に、眼の症状をご紹介します。

花粉症の目の症状はアレルギー性結膜炎と呼ばれますが、結膜とはどの部分かご存知でしょうか。私たちは眼球を自由に動かすことができますが、これはまぶたと眼球との間に隙間があるからです。もしまぶたと眼球が完全にくっついていたら、正面しか向くことができないでしょう。この、まぶたと眼球の隙間にある粘膜の部分を、結膜と言います。この粘膜部分があるおかげで、まぶたとの間に隙間があっても、目の裏側まで異物が侵入せずに済んでいます。

この結膜に炎症が起こることにより、次のような症状が発症します。

▪️ 目の痒み

▪️ 目やに

▪️ 目の異物感

▪️ 充血

▪️ まぶたの腫れ

▪️ 涙が出る

眼の症状は、風邪やインフルエンザにはあまり見られない症状なので、花粉症だと判断する指標としてオススメです。

 

喉の症状

最後に喉の症状をご紹介します。のどは咽頭、喉頭の総称です。簡単に、咽頭は消化器官である食道につながる部分をいい、食べ物が通りますが、喉頭は呼吸器官である気道に繋がる部分で、空気が通ります。この部分がアレルギーにより炎症を起こすことを、アレルギー性咽喉頭炎や咽喉頭アレルギーと呼び、以下の症状が見られる状態を指します。喉の症状は、風邪やインフルエンザにも見られる症状なので、これだけでは花粉症と判別できません。

▪️ のどの違和感、イガイガ感など

▪️ 咳嗽(咳きこむこと)

▪️ 痰

 

以上の症状は悪化すると、日常生活にも影響を与えます。例えば鼻をかみすぎて痛くて注意力散漫になったり、鼻が詰まりすぎて寝つきが悪くなったり、眠れなくなったりすることもあります。睡眠障害が深刻化すると、日中眠気に襲われたり、集中力が低下して、仕事や学業のパフォーマンスが低下してしまう可能性もあります。花粉症の症状を把握して、早めの対策を行いましょう。

 

アレルギー性鼻炎と比較した花粉症の特徴

花粉症の季節になると、テレビや新聞、インターネットなどで花粉症について取り上げられることが多くなりますが、専門用語が飛び交って混乱してしまうことはないでしょうか。そもそも、「花粉症」と「アレルギー性鼻炎」が同じようなものとして使われていて分かりにくい、何が違うのかよくわからない、といった話もよく耳にします。

様々な疾患内でのグループや、アレルギー性鼻炎と花粉症の内容についてご紹介します。

 

疾患の中での花粉症の捉え方

様々ある疾患の中で、アレルギーがどう捉えられているかを簡単にご紹介します。次の病気や症状のグループ一覧をご覧下さい。

花粉症はアレルギー・免疫の病気に含まれます。その詳しい内容を事項で見ていきましょう。

  ※NHK健康チャンネルより転載(※1)

 

花粉症とアレルギー性鼻炎の捉え方

花粉症とは?

花粉症はアレルギーの一種で、正式な疾患名ではありません。鼻の症状は季節性アレルギー性鼻炎、眼の症状は季節性アレルギー性結膜炎、喉の症状は季節性アレルギー性咽喉頭炎など、別々の疾患の総称を花粉症と称しています。

それぞれに「季節性」とついているのは、ハウスダストなど通年性に存在する物質でも、アレルギーを発症することがあり、それと花粉症を区別するためです。

また、花粉は春に飛散するイメージがありますが、夏や秋に飛散する植物も多くあります。このため、何の物質に反応しているのか、季節性なのか通年性なのかを特定することが難しい場合も多くあります。

 

花粉症とアレルギー性鼻炎との違い

結論から言ってしまうと、花粉症は、アレルギー性鼻炎の中の一つです。

大まかにいうと、無害な異物に対して免疫が過剰な反応をすることをアレルギー反応といい、アレルギー反応が起こると眼や皮膚のかゆみや、くしゃみ、鼻水などの症状が出ます。アレルギー反応により症状が出る病気を「アレルギー疾患」と総称します。花粉症を含むアレルギー性鼻炎以外に、喘息やじんましん、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーや金属アレルギーなどが含まれます。なお、アレルギー反応を起こす原因となる物質をアレルゲンと言います。

アレルギー疾患の一つとして「アレルギー性鼻炎」があり、くしゃみ、鼻水、鼻づまりがその主な症状になります。「アレルギー性鼻炎」は大きく二つに分けられます。

一つは、通年性アレルギー性鼻炎で、1年中アレルゲンがあるため、症状も1年中あるのが特徴です。代表的なアレルゲンは、ダニやハウスダスト、ペットの毛やフケなどがあります。

もう一つが季節性アレルギー性鼻炎であり、「花粉症」です(日本内科学会のガイドライン上も同義で用いられています)。アレルゲンである花粉が飛ぶ時期にだけ症状が現れるため、「季節性」と言われます。一般的に、2月から4月にかけてが花粉症のシーズンとされていますが、樹木や草によって花粉が飛ぶ季節は異なるので、夏や秋、冬に起きる花粉症もある点に留意が必要です。

同じように、アレルギー性結膜炎も、通年性と季節性に分けることができ、季節性アレルギー性結膜炎が花粉症になります。

治療法や対策

花粉症はアレルギー性鼻炎に含まれることからもわかるように、原因物質が異なる場合でも、発症するメカニズムは同じであり、同じ治療法が有効です。すなわち、アレルギー反応で生じ、くしゃみや鼻水、鼻づまりを起こす物質である、ヒスタミンやロイコトリエンの働きを抑える薬や、化学伝達物質遊離抑制薬、ステロイド薬などを用いて治療します。

一つ異なる点は、花粉症は季節性である点で、症状が出ていなくてもシーズンが始まる前から薬剤の服用を行う事が有効とされています。予防的に服用を行うことで、花粉症の症状が出るタイミングを遅らせたり、全般的に症状を軽くしたり、使用する薬を減らすことができます。

一方、インフルエンザの場合は、抗インフルエンザウイルス薬で治療します。風邪の場合は、対処療法で抗生物質などの薬で治療することが多いですが、風邪への抗生物質の処方は適切でなく、長期的にみて抗生物質の過剰使用は体の免疫機能の低下を引き起こすためお勧めしません。体にもともと備わっている自然治癒力を活用した方が好ましいようです。自然治癒力を高めるためには、十分な睡眠や、栄養や水分の補給をし、しっかり休養することが効果的です。

 

薬を服用する際は、疾患により処方薬が異なるため、ご自身で判断せず医療機関での診察を受けてからにしましょう。

他の記事で花粉症の詳しい対策内容を紹介しているので、併せてこちらをご覧下さい。

花粉症診断

ご自身が花粉症かどうか、また何の花粉に対してアレルギー反応が生じるのか調べる方法をご紹介させていただきます。

花粉症を調べる方法として、2つの方法があります。

1つ目は、特異lgE抗体検査です。採血により、血液中に特異lgE抗体が存在するかを調べる方法です。

2つ目は、皮膚でのパッチテストです。皮膚に直接各種アレルゲンを塗り炎症などの反応を観察し調べる方法です。ダニ・ノミや食べ物などのアレルギー検査でもよく用いられる方法です。

調べてみたい方は、お近くの医療機関にお問い合わせください。

 

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<参考>

#1: 馬場廣太郎 他:Prog. Med 28:2001-2012, 2008

#2: ヒトに感染するコロナウイルス、国立感染症研究所

https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-2020-01-10-06-50-40/9303-coronavirus.html

#3: 感染性呼吸器疾患 かぜ症候群、日本呼吸器学会

https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=2

#4: 感染性呼吸器疾患 インフルエンザ、日本呼吸器学会

https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=126

<引用>

※1: (カテゴリーから探す)、NHK健康チャンネル

https://www.nhk.or.jp/kenko/theme/

 

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