最高の睡眠をギフトする 眠りの百科事典 SleepediA(スリーペディア)

偉人の睡眠はちょっと違う!ショートスリーパーが多いのは本当?

丸山 崇

医学博士/産業医科大学 医学部第1生理学 准教授

監修記事一覧

医学博士/産業医科大学医学部第1生理学准教授/社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント/産業医ディプロマ

「偉人にはショートスリーパーが多いって聞くけど本当?」
「偉人はどうやって眠っていた?」
上記のような疑問を持ったことはありませんか?

確かにショートスリーパーになれたら自由な時間が増えるわけなので憧れますよね。偉人は寝る時間が少ない分、活動していたから功績を上げられたのでは?という気持ちも分かります。

ショートスリーパーとは、毎日の睡眠時間が6時間未満でも、疲労や集中力の低下などの症状がなく、健康への影響がまったく無い人のことを言います。

最近ではショートスリーパーは、頑張って訓練してなれるものではなく、遺伝子によって先天的に決まっているということも分かってきていますね。

ショートスリーパーという言葉はあらゆる場所で聞きますが、実際にショートスリーパーの人はほとんどいません。昔の偉人は、睡眠時間は短かったと聞きますが、本当にショートスリーパーだったのでしょうか?

今回は社会的に成功した偉人には本当にショートスリーパーが多かったのか、偉人がとっていた睡眠方法についてご紹介していきます。

この記事を読めば、あなたも偉人に一歩近づけるかもしれませんよ!

1.偉人にはショートスリーパーが多いというのは本当?

多くの方が気になるのが、偉人にはショートスリーパーが多かったというのが本当かどうかです。

ショートスリーパーであれば活動時間も多く、その分やれることが多くなります。そのため、人より功績が上げられ、社会的に成功するのは当然と考える方も多いのではないでしょうか。

結論から述べると、偉人には夜の睡眠時間が短かった人が多いですが、必ずしもショートスリーパーとは限らない。ということになります。

偉人にまつわるショートスリーパーの話は多くありますが、実際に確証が得られるものはほとんどありません。

ショートスリーパーとして有名なナポレオンも、最近の研究で実は分割して睡眠をとっていたという説が浮上しているのです。

調べれば調べるほど面白い偉人たちの睡眠習慣。昔の偉人と比較しつつ、最近の偉人達の睡眠についても少し覗いてみましょう。

2.偉人たちの睡眠時間を見比べよう

偉人たちの睡眠時間が実際に、どのくらいだったのかを昔と今で見比べてみましょう。

昔の偉人で、睡眠に関してのエピソードで有名なのはナポレオンや発明家エジソンなどがいます。

今の偉人ではやAmazon創設者のジェフ・べゾス氏も取り上げられますね。果たして結果はどうなのか、気になるところ。

あくまでも少ない偉人のサンプルなので、参考程度に読んでもらえると幸いです。それでは早速見ていきましょう。

2-1.革命家「ナポレオン・ボナパルト」:3時間

フランスの革命家であるナポレオン・ボナパルトは3時間睡眠だったことで有名です。

少ない睡眠時間にすることで、活動時間を増やし、あらゆることをこなしていたという努力家。

「足りない分は馬に乗りながら寝ることで補っていた」なんて逸話もありますね。

馬に乗りながら寝るとは、にわかに信じられませんがナポレオンとなるとあり得そうな気もしてしまいます。さらに近年の研究によると3時間睡眠の他に昼寝をしていたことも分かっています。

先述した馬の上での仮眠をはじめ、会議の合間やお風呂なんかで細かく睡眠をとっていたそう。

つまり、1日の睡眠時間は3時間以上というわけですね。

1日のトータルの睡眠時間が分からないので、ショートスリーパーかどうかの断言はできませんが、実際は、夜間の睡眠以外にも仮眠を取るなどして、睡眠を分割していただけかもしれませんね。

2-2.発明家「トーマス・エジソン」:4時間

発明王として知られるトーマス・エジソンもショートスリーパーだったとされています。

「4時間以上睡眠をとると気分が悪くなる」と言っていたことから、睡眠時間は4時間以下だったようです。

しかし、ナポレオンと同様に昼寝をとっていたという説もあります。エジソンの場合は1~2時間程度の睡眠を複数回とっていて、足りない分を補っていたそう。

そう考えると、先ほどの言葉は「続けて4時間以上は眠れない」という意味だったのかもしれませんね。

毎晩のように徹夜をして研究をしていたエジソンは、こうして睡眠をとっていたとされています。

一般的な考えでいくと不思議な睡眠方法ですが、実際に同じような人がいるのは事実。こちらも睡眠を分割してとっていたようですね。

2-3.芸術家「レオナルド・ダ・ヴィンチ」:90分

最後の晩餐で知られるレオナルド・ダ・ヴィンチもショートスリーパーとされています。

その睡眠時間はなんと90分!

ここにきて最短の時間ですね。面白いのが、一気に90分の睡眠をとるのではなく、4時間ごとに15分程度の睡眠をとっていたという点。

1日に24時間なので、15分×6=90分となるわけです。

非常に少ない時間ですが、果たして本当にこのような睡眠時間で足りたのでしょうか。これで、健康に影響が無かったのであれば、本当にショートスリーパーかもしれませんね。

しかし、通常は15分程度の睡眠は、一時的な疲労を回復するための仮眠にすぎません。

これが仮眠であれば、パワーナップという仮眠方法と考えられます。パワーナップについては後ほど説明しますね。

2-4.Amazon創設者「ジェフ・べゾス」:7時間

昔の偉人はショートスリーパーが多かったようですが、今の偉人はどうでしょう。

もはや生活の一部と言っても過言ではないAmazonの創設者のジェフ・べゾスは7時間睡眠。22時には寝て、5時には起きるという典型的な早寝早起きのリズムです。

ここにきて一般的な睡眠時間になりましたね。とあるインタビューなんかでも8時間の睡眠の必要性を述べており、ショートスリーパーではないようです。

しっかりと寝て、しっかりと働くことが成功の秘訣なのかもしれないですね。

2-5.Microsoft創業者「ビル・ゲイツ」:7時間

Microsoft創業者のビル・ゲイツもジェフ・べゾス氏同様に7時間睡眠です。

0時前後には寝て、7時くらいに起きるそう。早寝ではないですが、しっかりと睡眠時間は確保できていますね。

Microsoft創業時は人一倍働いており、周囲から健康状態を心配されるほど。それだけ研究に没頭していたと考えると、たゆまぬ努力は大切だなと痛感します。

しかし、7時間睡眠は、現在では一般的な睡眠時間です。いつ睡眠の重要性に気づいたのか、定かではありませんが、しっかりと寝ていることが分かります。

2-6.天才起業家「イーロン・マスク」:6時間

世界で天才起業家と言われているイーロン・マスクの睡眠時間は6時間程度。

先述した2名に比べるとやや短いようです。就寝時間は午前1時で7時には起きるというリズムです。

ただ、イーロン・マスクは睡眠時間こそ長くはないものの、寝る前の数時間前からはカフェインの摂取を控えるようにしています。

そのため、質の良い睡眠を確保することができ、6時間でも疲れがとれるようです。徹底した管理をして、時間を最大限活用し、理想的な生活リズムを維持しているのかもしれないですね。

睡眠は重要だと考えており、多忙ながらも睡眠時間の確保はしっかりとしている自己管理術は、見習うべき点でしょう。

2-7.お笑い界の大御所「明石家さんま」:3時間

世界の偉人に目を向けてきましたが、日本にも偉人はいます。お笑い界の大御所、明石家さんまさんは3時間睡眠をすることで有名。

若い頃から、短い睡眠時間で大丈夫なようで、3時間睡眠でも何ら支障はないとのこと。

これで、睡眠時間が十分なのであればショートスリーパーかもしれません。周囲にはさんまの寝ている姿を見たことがあるという人はいないそうです。

なんと実の娘であるIMALUでさえも「寝ているところを見たことがない」というほど。

3時間以外に仮眠はとっていないのか、本当にショートスリーパーなのか気になりますね。

3.偉人の特徴的な仮眠方法をご紹介!

さて、偉人全員がショートスリーパーではないということは分かって頂けたかと思います。

今の偉人は比較的睡眠をしっかりととる人が多かったですね。一方で昔の偉人は睡眠時間が短かったとされている人物が多くいますが、実際は昼寝をして調整している人も多いことが分かります。

しかし、昼寝と言いつつも、ついつい寝すぎてしまうなんて経験ないですか?

そこで、偉人たちが実際にやっていた仮眠方法をご紹介していきます。

3-1.パワーナップ:15~30分程度の睡眠

仮眠方法の中にパワーナップという方法があります。

レオナル・ド・ダヴィンチの15分睡眠が、仮眠だったのであればパワーナップだったと考えられますね。

パワーナップはビジネス界では有名で、15~30分程度の仮眠のことを指します。アメリカ航空宇宙局(NASA)では、26分間の仮眠をとると、パイロットの能力が30%以上も上がることが報告されているそうです。※1

最近では昼寝を取り入れている企業も増えてきましたね。

仕事の効率が上がることが分かってきて、GoogleやApple、Microsoftなどの世界的企業では、オフィスに仮眠スペースを設けたり、睡眠装置を置いているところもあります。

それくらい仮眠は重要なことなのです。

仮眠には、一時的に「眠気」や「疲労感」を取り除く効果があります。

午後の仕事効率を上げるためにも、お昼休みにぜひパワーナップを試してみてくださいね。

3-2.マイクロナップ:数十秒~1分の睡眠

マイクロナップはパワーナップよりも短い数十秒~1分程度の仮眠を指します。

仮眠と言うには短い気もしますが、目を瞑るだけでスッキリしたことのある方は多いはず。一時的に目からの情報を入れることをやめるだけでも、脳は回復していくのです。

「パワーナップをするほどの時間はないけど、疲労感を軽減させたい」なんてときには有効ですね。

また、電車やタクシー移動なんかの短い時間でもできるので、スマホの代わりにマイクロナップをしてみるというのも良いでしょう。

目を開け続けて仕事を続けていると、疲労は溜まっていくばかり。

マイクロナップにより、1分でも目を瞑ることで、リフレッシュ効果や落ち着きを取り戻す効果があるのです。

3-3.ホリデーナップ:90分程度の睡眠

ホリデーナップは時間のある休日に余分に眠るという方法。

医学的に寝だめはできないとされているものの、足りない睡眠時間を補うことはできると考えられています。

つまり、睡眠は「貯金はできない」が「借金は返せる」のです。エジソンなんかはこれに近い睡眠方法だったのかもしれません。

ただ、寝すぎてしまうと、生体リズムが乱れてしまうため、多くても2時間程度に留めておきましょう。

休日に、平日より2時間以上寝てしまう場合は「睡眠負債」が溜まっているとされています。

睡眠負債は、返済するのに2週間以上時間がかかることが知られているので、平日の睡眠時間を増やす努力をしましょう。

4.仮眠の睡眠時間をどうやって調整する?

偉人の睡眠方法としてパワーナップなどを取り上げましたが、目覚ましがないとそのまま眠ってしまうという方も多いのではないでしょうか。

今はスマホがあるので、アラームをセットできますが、昔はそうもいきません。

そんな中で行われていた方法をご紹介します。※2

  1. 寝る姿勢はイスに座った状態
  2. 指と指を合わせ、その間に乗せるようにしてカギを持つ
  3. そのまま眠る
  4. 眠りが浅いうちは維持できるが、意識が飛ぶとカギが落ちる

このカギが落ちた音によって目が覚めるというわけです。この方法を応用して、カギが落ちるところにお皿を置いておくと、より大きい音が鳴るというのも有名ですね。ぜひお試しを!

この方法の効果は定かではありませんが、仮眠をとる時にアラームを設定することはおすすめします。

アラームをかけなければ、時間が気になり心身がリラックスできず、浅い睡眠しか取れません。しかし、アラームをかけることで、短時間でも安心して力を抜き、睡眠に集中できるのです。

まとめ:全員ではないが偉人の睡眠は特徴的

今回はショートスリーパーのことや偉人の睡眠時間について書いてきました。

結果、偉人は必ずしもショートスリーパーではないということが分かりましたね。

ショートスリーパーかどうかは遺伝子であらかじめ決まっているという研究もあり、練習して習得できるものでもありません。

逆に、ロングスリーパーもいますので、自分に必要な睡眠時間を知ることが、まずは大切になります。

最後に今回の記事をまとめておきましょう。

  • 偉人にはショートスリーパーがいるとされるが、全員がそうではない
  • 偉人は夜の睡眠の他に仮眠をとっていたかもしれない
  • 今の偉人はしっかりと眠る人が多い
  • 仮眠方法にはいくつか種類があり、有名企業も推奨している

ショートスリーパーに憧れはするものの、無理に睡眠時間を短くしてしまうと必要な睡眠量が不足し、パフォーマンスを下げる原因になりかねません。

社会的に成功するために短時間睡眠になることは、誰しも憧れることではありますが、無理のないようにしっかりと自分に必要な睡眠時間は確保してくださいね。

しっかりと寝ることで、効率良く活動できますよ!

 

【参考文献】
※1 パワーナップ(積極的仮眠)で人生のパフォーマンスが上がる
※2 アインシュタインやエジソンも実践。昔ながらのパワーナップ(仮眠)術

 

ライター = 大古琢登

医師が回答いたします。気軽に質問ください。

医師に相談する

関連記事

タグから検索