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睡眠は最初の90分が肝心!ノンレム睡眠を深くする睡眠術!

西野 精治

医学博士/米国スタンフォード大学医学部精神科教授

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医学博士/米国スタンフォード大学医学部精神科教授/スタンフォード睡眠・生体リズム研究所所長/日本睡眠学会睡眠医療認定医/株式会社ブレインスリープ 最高経営責任者(CEO), 最高医療責任者 (CMO)/Jornal Sleep編集委員/著書:スタンフォード式最高の睡眠 など多数

 

睡眠によって脳と体の働きは決まる!といっても過言ではありません。現代人の多くが抱えるストレス、疲労感、頭痛や肩こりなどの体の不調の多くは、ホルモンや自律神経の乱れによって引き起こされるものです。ただただ何も考えずにベッドに横になり寝ていれば良いわけでなく、最高の睡眠を取るためにはおさえるべきポイントがいくつかあります。この記事では特に重要なポイントを紹介していきます。

 

【約4分でわかる本記事の要約動画】
※音声あり

 

睡眠は最初の90分が肝心!

そこで重要になってくるのが、とりわけ、寝付いた後にすぐやってくる最初の90分間のノンレム睡眠(脳も体も眠っている状態)をいかに深くするかということです。この時に、睡眠圧(眠りたいという睡眠欲求)が多く解放されるので、上質な90分間を確保することが不可欠です。これにより、それに続く睡眠の質も良くなり、最高の睡眠をとることができます。入眠時に深い睡眠が出現し、睡眠圧が放出されると、明け方深い睡眠が出現せず、目覚めも自然とよくなります。

 

ノンレム睡眠とホルモンの関係

最初の90分のノンレム睡眠をしっかりととることで、自律神経が整えられます。また、この時に際立って多く分泌されるグロースホルモン(成長ホルモン)も、成人にとっては細胞増殖や正常な代謝促進、アンチエイジングなど大切な役割を果たしています。 皮膚も成長ホルモンの影響も受け、絶えず新しい皮膚に置き換わっていますので、良い睡眠が美容に役立つと注目されています。成長ホルモンは睡眠依存の特殊なホルモンで、分泌量は圧倒的に入眠初期のノンレム睡眠の質に比例しており、いつもなら寝ている時間に起きていると全く分泌されません。よく夜10時から2時に入眠すると多く分泌されると言われますが、入眠時間に関係なく、何時に寝てもよいのですが、入眠時に深い睡眠が出現しないと分泌されません。すなわち、最初の90分間の質こそが重要なので、眠る時間帯にはこだわる必要はありません。しかし、毎日同じ時間に入眠するようにすれば、体温などの生体リズも整い、入眠時に深い睡眠が得られやすくなります。

「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」とは?意外と知らない眠りの種類

 

寝つきと体温の関わりとは?

人の2種類の体温

寝つきをよくするためには「体温スイッチ」が重要になります。

人間の体には2種類の体温があります。それが、手足表面の温度である皮膚温度と、体の中の温度である深部体温です。

熱は筋肉、脂肪、内臓の動きで産生され、起きている間は、通常深部体温の方が皮膚温度より2度ほど高くなっています。眠いときに手足が温かくなるというのは、入眠の時期に、皮膚温度を上げ、手足にある毛細血管から放熱することで深部体温を下げているから起こることなのです。入眠時にこれらの体温のオン・オフを行い、2つの体温の差を縮めておくことで、スムーズな入眠をすることができます。

 

体温スイッチに効果的な入浴

この体温スイッチに欠かせないのが、就寝90分前の入浴です。40度のお風呂に15分入ることで、深部体温は一時的に0.5℃ほど上昇します。その後、元の体温に戻るまで90分ほどかかりますが、深部体温には上昇した分だけ下がる特性があるため、そこから、深部体温は入浴しないときの体温より下がり皮膚温度との差が縮まっていきます。そのため、寝る90分前に入浴することでスムーズな入眠をすることができるのです。入浴も運動も、入眠に効果的な場合が多いですが、そのタイミングと程度が重要で、それを誤ると逆効果にもなります。

夜ぐっすり寝るためには朝からその準備が必要

また、睡眠と覚醒は表裏一体であり、良い覚醒こそが良い睡眠をもたらします。そのため、起きるときにも「覚醒スイッチ」を押してあげることで、良い睡眠につなげていくことが重要です。

携帯の目覚ましで、スヌーズ機能を使っている人も多いですが、スヌーズ機能は良い覚醒に向きません。睡眠サイクルを利用した、タイム・ウィンドウ(余白)アラームを設定しましょう。これは、本来起きるべき時間と、その20分前の2回アラームを設定する方法です。1回目はごく微音で短く、2回目は大きな音にします。明け方は浅い睡眠やレム睡眠の時間が増えており、その交代周期も短くなっていますので、2段階設定することでどちらかは起きやすい時間にあたる可能性が高いのです。

そして、起きたら真っ先にカーテンを開けましょう。人間はサーカディアンリズムで動いているのですが、その固有の周期は24時間よりも長く、ほうっておくと後ろにずれる傾向があります。朝の光を天候に関わらず浴びることで体内リズムがリセットされます。窓辺であれば室内でも体内リズムのリセットに充分な光量を得ることができます。

 

今一度、自分の生活習慣を振り返ってみましょう。食事や運動も良い睡眠のためには欠かせません。日頃から少しずつ意識して変えていくことで、最高の睡眠を手に入れましょう。

(Writer: SleepediA編集部)

隠れ睡眠負債チェック

1.休日の睡眠時間が平日より2時間以上長い
2.気が付くと電車やソファで、うたた寝をしてしまう
3.ベッドに入るとすぐに眠りに落ちる
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5.午前中に眠くなることがある
6.目覚ましをかけないと起きれない
7.週に3日以上異なった時間に眠る

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スタンフォード大学 医学部精神科教授 西野精治 先生

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理想の状態

ぐっすり睡眠ができています。いつも頭もカラダもすっきりと目覚め、疲れがとれているのではないでしょうか。自分が心地良い眠りにつけるように、SleepediAで紹介しているメソッドを積極的に取り入れてみてください。

スタンフォード大学 医学部精神科教授 西野精治 先生

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予備軍の状態

ときどき寝不足になるときはありますが、ほぼほぼ、良い睡眠がとれていると言えます。ただ、仕事が忙しくなったり、ストレスがたまるとぐっすり睡眠ができないことが増えるかも。意識して、ぐっすり睡眠ができる環境を整えるようにしましょう。

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可能性大の状態

気づかないうちに「睡眠負債」を抱えているかも。特に「午前中に眠くなることがある」「週に3日以上異なった時間に眠る」の項目が当てはまる人は、今すぐ睡眠環境を改善する必要があると言えます。

スタンフォード大学 医学部精神科教授 西野精治 先生

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睡眠負債がある状態

睡眠不足が続いて、かなり「睡眠負債」を抱えています。そもそもぐっすり睡眠できる環境が整っていないのかも。脳もカラダも悲鳴をあげている状態と言えます。自分がなぜぐっすり睡眠できないのか、原因を探って、改善策を実践してみましょう。

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破産寸前の状態

「睡眠負債」を抱えすぎ、破産寸前です。あなたの健康を害する前に十分休息をとってください。

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