朝起きたら首に違和感! 一定方向にしか首を動かせなかったり、動かすだけで痛みが走る。そんな、本格的な体調不良とまでは言えないけれども一日中気になって仕方がない“プチ不調”のひとつ「寝違え」。寝違えを起こした場合の対処法や予防法をここで紹介します。
寝違えとは、医学用語ではなく俗称。睡眠中の不自然なからだの動きによって起こる、頸部(けいぶ)や肩甲骨周辺部の急性の痛みのこと(正式名称として「急性疼痛性頚部拘縮(きゅうせいとうつうせいけいぶこうしゅく)」など)。一般的に、「頸部周囲のじん帯や筋肉などの急性炎症で感じる痛み」といわれています。
1.首を動かすと、筋肉痛のような痛みがある
2.痛みがあり、首を自由に動かすことができない(頭を傾けにくい、振り向きにくいなど)
3.症状が重い場合、手のしびれや肩凝りを伴うことも
無理な姿勢や無理な首の動かし方をすることで、首の筋肉などに負担がかかるため。
熟睡しているときは筋肉がゆるんでいるので、不自然な姿勢のまま固定されると筋肉や腱が長時間伸びたままになりやすく、頸椎や背骨にも余分な力がかかります。その結果、血行不良や神経を傷めて炎症を起こし、寝違えを発症すると考えられています。
枕が合っていない、腰が沈み込みすぎるベッドや布団で寝ているなど。このような場合も、睡眠時の姿勢が問題。
注意はしているものの、寝違えてしまった! という場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?
痛みが激しい場合は無理に動かさず、安静にするのが第一。通常は数日で自然に痛みがおさまるといわれています。
寝違えは炎症なので、痛みがある場合はまず湿布や氷、保冷剤などで冷やすケアをするのが一般的。テーピングや包帯、タオルなどで「固定」しながら冷やすのも◎。温めるケアは痛みがなくなってから行いましょう。血行がよくなり、筋肉の緊張も和らぎます。
寝違えは首の筋肉や筋の捻挫のようなもの、とも言われています。痛みがあるうちは自己流のマッサージやストレッチはNG。かえって痛みが激しくなる恐れも。
体が温まると症状が悪化することも。また、酔って寝てしまうことでさらに寝違えを起こす可能性あり!症状が長引く場合は、整形外科医など専門医に相談することをおすすめします。
首をひねった状態で長時間寝る、頭が枕から落ちたままで寝るなどの寝相は寝違えを起こしやすいのでNG。「飲み会が続く季節は、寝違えの患者が増える」という整骨院の声もあり、泥酔にはくれぐれも気をつけましょう。
寝違えに関係している筋肉をほぐしておくと、寝違えの予防に。デスクワーク時の姿勢にも要注意。長時間パソコン作業をして首や肩が凝り固まっていたりしませんか? 過度な筋肉疲労を防ぐこともお忘れなく。
睡眠時間が少ないと疲労が残りやすく、寝違えリスクも増大。また、就寝前の入浴時はできるだけ湯船につかるなど、睡眠の質を上げるとベター。
また、睡眠環境の見直しも大切。ベッドマットはある程度硬いものを選び、腰が沈み込みすぎないように。枕も自分の首のカーブに合ったものを選んでください。
お酒を飲み過ぎた翌日に寝違えた~! という経験のある方も多いと思います。その原因のひとつとして、寝返りが少なく、不自然な姿勢でずっと寝てしまうということも多いよう。寝るときの姿勢や睡眠環境を見直すだけでなく、アルコールとも上手につき合うようにしたいですね。
(Writer: SleepediA編集部)